小樽の地酒試飲でほろ酔いなのだ
2023年5月24日
お酒の試飲と聞けば妙に肩に力が入り、何ともいえない胸さわぎがするのは何故だろう。まして日本酒の試飲ということになると、何度か記憶をなくしてしまったことを思い出すのだ。記憶はないのに記憶をなくしたことは覚えている。お酒が好きな人であれば誰もが経験している共通の体験なのではないだろうか。ボクが住んでいる小樽には「田中酒造」と「北の誉」という地酒があり、田中酒造は現在も地元で醸造している。また、田中酒造亀甲蔵(きっこうぐら)では事前に予約すると酒蔵見学もできる。(田中酒造亀甲蔵/小樽市信香町2番2号)
さて久しぶりに、明治の終わり頃に建てられたという田中酒造亀甲蔵に行ってみた。今日は見学がメインではないので、蔵の2階で少しだけガラス越しに醸造スペースの一部をのぞいてみた。
日本酒の原料のお米だが、今でこそ北海道でもおいしい米が作れるようになっているが、実は40年くらい前だと北海道産米は低レベルなものしか作れず、北海道民であっても、ちょっと戸惑ってしまうレベルのおいしさだったのだ。それが関係者の研究と努力で、今では十分な競争力を持った全国レベルのおいしい米にレベルアップしたのだ。酒米もそうで、それまで他府県産の酒米が主流だったものが20数年前から徐々に優れたものになり、現在では半分以上が北海道の酒造好適米を使うようになっているのだ。次に一階のお店をのぞいてみた。
目に入れたくなくても入ってしまう日本酒の雨嵐。この蔵で生涯最後の10年間を過ごすとしたら、いったいどれだけの日本酒を飲めるのだろうか。
試飲コーナーで大人の試飲ぶりを演じつつ、それでもほのかに酔いながら、酒まんじゅうと「純米大吟醸 宝川」を購入。
帰りぎわに入り口横にある地下70mから汲み上げているという仕込み水を自由に飲める樽から水をいただき、幸せとは何なのかを噛みしめながら帰宅するボクだったのだ。
- 浅井 精一
いつのまにかすっかりオヤジになってしまったことに気がついた昭和34年生まれの男。函館出身で母校の函館西高の大先輩が北島三郎、一年後輩が辻人成(といっても面識は無い)。札幌の大学を卒業後、タウン誌編集や10年以上ホテルマンを経験するなどして、現在は編集プロダクション(株)カルチャーランド(札幌・社員24人)代表。手塚治虫マニアであること、昭和40年代のプロレスファンであることで、ごく一部に有名。
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