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「昇龍道」春夏秋冬さすらい旅

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旧東海道を歩く~丸子宿からの宇津ノ谷峠越え(静岡県静岡市)

2019年10月31日

この夏に続いて静岡市内の旧東海道を歩いた。
夏はわずかに3つの宿を歩いただけだったけど、旧東海道の歴史的風景に興味をもった。

歩いてみなければわからないこと、感じることができないことがある。
それは、目に見えるものだけではなく、目に見えなくても、400年前に旅人が行き交っていたその道筋を歩いているという追体験ができるだけでよかった。

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丸子(まりこ)宿(鞠子宿)までは、静岡駅からバスで向かう。
30分かからなかったと思う。丸子宿は、旧東海道のシンボリックな存在である。

歌川広重が東海道五十三次で描いた浮世絵風景が残される。
建物は当時のままではないが、十四代続く茅葺屋根の料理屋・丁字屋がある。
裏山は、広重の浮世絵そのままの形状で残っている。

ここでは、芭蕉が句を詠み、広重が描き、そして、十返舎一九が東海道中膝栗毛で書いた笑い話も残されている。
その歴史文化的事実だけでもとても貴重な存在だ。

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名物料理とろろ汁を丁字屋の「広重の部屋」でいただく。
部屋には五十三次の浮世絵が飾られている。
丸子宿では、今も地域の名物料理として数軒の店がとろろ汁を提供し、旅人の食を満たしている。

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丁字屋から徒歩で数分のところに「駿府匠宿」がある。
竹細工やガラス細工、下駄づくりなどさまざまな伝統工芸体験ができ、
展示室には、大名行列のひな壇なども飾られ、街道筋の歴史を感じることもできる。

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駿府匠宿からさらに先にある吐月峰柴屋寺(とげっぽうさいおくじ)は日本庭園が美しい。

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そして、小高い山城の丸子城跡を越え、次の宿に向かう。
丸子城跡には建物は残されていないが、かつての居住跡などはあり、森の道を登り下りしながら山城ロマンに浸る。

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山城を越えると源頼朝が創建し、武田信玄が再建したという誓願寺が待ち受ける。

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そこからは再びバスに乗り、万葉の時代から人々が行き交った宇津ノ谷峠へ。

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宇津ノ谷峠は、丸子宿と岡部宿の間の宿であり、江戸時代には茶屋宿であった面影を残す家並みが残される。

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旧東海道は山道を登ることになるが、明治時代に日本初の有料トンネル(現在は無料)として作られた「明治のトンネル」を抜けて、
再び旧東海道に合流した。

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峠を下ったところにある坂下地蔵堂。ここで旅の無事をお参りしながらいにしえの旅人たちは旅を続けたのだろう。

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東海道は五十三次と一般には知られているが、実際には大阪(大坂)までの五十七次あったという。
何年かかるかわからないが、旧東海道の全てを歩いてみたい。

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取材担当プロフィール

田中 三文 (たなか みつふみ)

愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

「昇龍道(しょうりゅうどう)」とは?

日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。

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ぶらっ人編集部 @buratto_tabi