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コラム カメラマンが行く!プロゴルフトーナメント

南秋田カントリークラブみちのくチャレンジトーナメント

南秋田カントリークラブみちのくチャレンジトーナメント

優勝を決め声援に応える金子敬一、清々しい“おじさん”だ。

優勝を決め声援に応える金子敬一、清々しい“おじさん”だ。

 南秋田カントリークラブみちのくチャレンジトーナメントに行ってきた。昨年と同じ書き出しになっていないか心配であるが…。今年は1ヵ月早まり6月末に開催された。秋田も今年で3年目。私の“秋田食を巡る旅”も「しょっつる」で完結。今回体調不良ということもあり、あまり遠出せずホテル近隣を散策した。秋田名物のことは後で紹介することにして、まずは試合の内容から。

 1日目、予選ラウンドは金子敬一と平本穏が共に7アンダーで首位タイに並んだ。41歳の金子はパットが好調で後半バーディーラッシュ。18番イーグルも決め64。「オジサンも頑張らないと…」

 平本は先輩のアドバイスとラッキーもあり、64と首位タイ。「明日は期待せずにやりたいです」カットラインが1アンダー70で44位タイまでとなり、参加151名中62名が決勝ラウンドに進んだ。

 2日目、決勝ラウンドは首位スタートの金子敬一が“おじさんパワー”全開で首位を守りきり、通算10アンダーでチャレンジ3勝目を挙げた。一時は12アンダーで2位に5打差と流れに乗った金子だったが、後半14番ティーショットを左の斜面へ打ち込みこの日初のボギー。リズムが狂ったのか?続く15番、16番と3連続ボギーで竹内廉に1打差まで追い詰められてしまう。さすがにこのショックは大きかったようだが「いい所にいるのかな?とは思いましたが、順位が分からなかったのがよかったです。その分あまり深く考えないできました」。

 そう、昨年まで16番Tee横にあったスコアボードは今年から無くなったのだ。スコアボードは18番のみ。スコアボードに表示される順位は上位の選手にしてみればプレッシャーでもある。

 順位が確認できなければただ々淡々とプレーに集中するのみ。出来うる限りスコアを伸ばすことを目標とし、18番、もしくは上がってみて始めて順位を知る。金子が自身の順位を確認できたのは18番パー5のセカンド地点だ。遠目に見えるボードには自身を単独首位に、先にホールアウトした2位の竹内廉に1打差。「あれを見て緊張しました」放ったセカンドショットはグリーン手前右斜面のラフへ…。最大のピンチであったが「難しいところでしたけど、“勝つヤツはこういうのが入るんだ”と思うようにしました」昨日はこの18番でイーグルを決めている金子。難しい3打目を見事に寄せてバーディーフィニッシュ。チャレンジトーナメント通算3勝目をあげた。この優勝でレギュラー1試合「ダンロップ・スリクソン福島オープン」の出場権を獲得。2年前、チャレンジ2勝でもぎ取った昨年のレギュラーツアー前半シード、こてんぱんにやられ予選を通過できた唯一の試合だ。「コースとの相性もいい、今から楽しみです」41歳の“おじさんパワー”はどこまでも控えめで前向きだった。

金子最大のピンチ最終18番。3打目は右斜面ラフから。「難しいところでしたけど、“勝つヤツはこういうのが入るんだ”と思うようにしました」。

金子最大のピンチ最終18番。3打目は右斜面ラフから。「難しいところでしたけど、“勝つヤツはこういうのが入るんだ”と思うようにしました」。

 レギュラーではあまり見かけることはない金子敬一。それもそのはず、現在主戦場はチャレンジでレギュラーのシードは昨年の前半シードが初。若い頃アメリカのゴルフアカデミーで腕を磨き、アジアンツアーでプロデビューしたが、国内では試合に出ることすらままならなかった。規則変更により長尺パターに別れを告げたことで転機が訪れ、苦手だったパッティングが劇的に決まるようになる。15年「HEIWA PGMチャレンジⅡ」で初優勝。同年「PGA・JGTOチャレンジカップ」でチャレンジ2勝目を挙げチャレンジ賞金ランク4位、16年のレギュラーツアー前半のシードを獲得。だが、強豪ひしめくレギュラーツアーは甘くはなかった。予選を通過できたのは1試合だけ。今年ボロボロになって戻ってきたチャレンジトーナメントで3度目の優勝。再びレギュラーのシードを目指す。

 中々の苦労人ぶりの金子敬一だが、茨城県土浦市で「金子敬一ゴルフアカデミー」を主宰する。プロの仕事はトーナメントに出る事だけではない。アマチュアを指導することもプロの道である。もともとゴルフの創成期1800年代、プロはクラブのメンバーに教えたり、キャディーを務めたりするのが仕事だった。私の職業であるフォトグラファーでも言えることだが、アマチュアに教えることで基本に帰ることができ、何か忘れていた大事なことを“再発見”することも出来るのだ。それがきっかけとなり現状が好転する場合もある。レッスンも大事なトレーニングの一部なのだ。

 我々スタッフにも「ありがとうございました」と何度も挨拶していた金子敬一。彼の心意気を感じた試合であった。

「しょっつる鍋」は思っていたより薄味。名古屋の人にしてみれば少し物足りないかもしれないが、品の良い味。きりたんぽ鍋もそうだが、どうやらこの地方の鍋には「まいたけ」が付き物らしい。

「しょっつる鍋」は思っていたより薄味。名古屋の人にしてみれば少し物足りないかもしれないが、品の良い味。きりたんぽ鍋もそうだが、どうやらこの地方の鍋には「まいたけ」が付き物らしい。

 秋田2日目の夜は…残る一品「しょっつる鍋」を求め秋田の歓楽街「川反」へ。ネットで調べた結果、秋田の郷土料理の店「ちゃわん屋」へ行くことに。ここは一昨年から気になっていた店ではあるが、何故かスルーしていた。しょっつるとは“塩魚汁”と書き秋田県の県魚であるハタハタを原料にして作った漁醤のことだ。そのしょっつるとハタハタで作るのが「しょっつる鍋」。鍋は意外と薄味で、ハタハタは骨まで柔らかい。頭を残して丸かじりし、他にハタハタの醤油焼きを注文。卵をいっぱい孕んだハタハタは独特の食感。「しょっつる」は鍋以外にも色々と利用されていて「しょっつるラーメン」や「しょっつる焼きそば」などを売りにする店もあるようだ。

 翌日は1日中休みだったので、お昼は「究極の親子丼」を食べに秋田県立美術館の裏にある比内地鶏のお店「あべや」へ。親子丼極は既に売り切れだったので普通の親子丼に。フワフワ卵に歯ごたえのある食感はさすが地鶏。普段親子丼はあまり食べないがこれなら毎日でも食べたい。が…ボリュームは少なめ。税別\980はランチの親子丼としてはちょこっと高めだが、この味からしてみれば納得。 因みに極は\1,480でした。

パンプルムゥスのパンケーキ「いちご&木いちご&ラズベリー&ブルーベリー」ボリュームがあります。
店内にはアヒルがいっぱい。オーダーはアヒルの奥にある自転車のベルを鳴らします。秋田の蜂養場が運営しているそうです。

パンプルムゥスのパンケーキ「いちご&木いちご&ラズベリー&ブルーベリー」ボリュームがあります。
店内にはアヒルがいっぱい。オーダーはアヒルの奥にある自転車のベルを鳴らします。秋田の蜂養場が運営しているそうです。

 お腹が満たされず川反をふらふら歩いていると、これまた以前から気になっていた旭川の川辺にたたずむカフェ「パンプルムゥス」の前へ。店頭の手書きのメニューを見てみるとパンケーキの店らしい…。ちょっと入ってみることに。店内はほんわかとした空間にアヒルがいっぱい。小腹が空いていたこともあり、きいちご系のパンケーキを注文。そのデカさにお腹いっぱい。夜の飲み会の約束が気になりながらも完食してしまいました。

2017年08月02日

コラムフォト

取材担当プロフィール

山之内 博章 やまのうち はくしょう (はっちゃんと呼ばれています。)
1967年2月24日名古屋市生まれO型の魚座です
ゴルフフォトグラファーをやってますが、他に人物や商品も撮ります。
特技?なんだろ?カラオケは大好き。