【チェコ】修復のむずかしさ
2015年3月 9日
ひさしぶりにプラハに出向いたら、プラハ中央駅の天蓋がきれいに修復されていました。それを見て、とても複雑な気持ちになりました。
この天蓋は、もともと駅の切符売り場だったところの天井にあたります。アール・ヌーヴォー様式を感じさせるデザインが目を引きます。
しかし、長年、放置されてきたことから、色が褪せ、彫像が崩落してさえいました。空間は喫茶店として利用されていましたが、それほどにぎわっていたわけではありません。
駅に行くたび、せっかく美しい駅なのに、もったいないと思っていました。ですので、修復されたのは喜ぶべきはずですが、なにか引っかかるのです。過ぎ去ったはずの時間にまで、ペンキを新しく塗り重ねてしまったと思えるからです。
なにもしないほうがよかったなどと考えてしまうのは、修復というもののむずかしさかもしれません。ただきれいにすればいいわけではないのでしょう。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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こんにちは‼
今週金曜日にスロバキアへ行きます(*^^*)
土日でプラハへ行く予定です。
6年ぶりのプラハ..私もプラハ中央駅に行って見てきます♪
てらまり | 2015年3月 9日 23:30
こんにちは。今日は春のような陽気で、イースターが近づいてきたと感じます。プラハに比べ、ブラチスラヴァはなんにも変わっていないかな・・・。滞在を楽しんでください!
増田 幸弘からてらまりへの返信 | 2015年3月10日 00:30