【チェコ】乳母車再考
2019年10月21日
チェコやスロヴァキアに住んでいると、なぜ日本で乳母車が問題になるのか、正直、よくわかりません。排除するのがわからないというのでしょうか。
バスや電車の乳母車スペースは共用スペースで、旅行用のスーツケースを置くこともできます。でも、乳母車が優先なので、来たらすぐにどかします。優先なのはやはり人だからであり、「未来」だからだと感じます。
バスの運転手がラジオを聞きながら運転したり、曲に合わせて歌ったり、飲み食いしたりしているのをはじめて見たとき、ずいぶん驚かされました。お腹が空いたと、お店の前にバスを停めてパンを買いに行くのを見たこともあります。しかし、だれも文句を言う人はいません。
日本だときっとスマホで写真に撮ってSNSに投稿し、大きな社会問題になるでしょう。どうしてなのかと考えても、やはりよくわかりません。不自由な社会主義時代のチェコスロヴァキアでも、そんなことはなかったと思います。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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