【香港】百万ドルの夜景
2020年6月29日
香港の夜景を昔から「百万ドルの夜景」と呼び親しんできました。夜景で有名な街はほかにもありますが、香港はまるで計算尽くに見える美しさがあります。
香港にはずいぶん複雑な歴史があります。1842年にイギリス領となるものの、1941年には日本が占領。戦後ふたたびイギリス領となって金融の街として発展するとともに、ブルース・リーをはじめとする香港映画が世界的に注目されてきました。
1997年に中国に返還されたのちも、一国二制度により香港は香港であるとされてきました。実際、両者は一つの街にうまく共存し、またイギリス的な要素も残っているところに香港のおもしろさはあると思います。そうした複雑な歴史を秘めているからこそ、夜景が映えるのかもしれません。
この夜景、気象条件によって見え方が変わり、「今日は50万ドルくらい」「今日は80万ドルかな」などと地元の人は冗談交じりに言い、100万ドルになるのは年に何日かだそうです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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