【スロヴァキア】大晦日の花火
2020年12月28日
スロヴァキアの年末年始はクリスマスがメインで、大晦日の深夜零時に花火があがるほかは、とくにこれといった行事もなく、まったり過ごします。祝日の元旦こそ休むものの、2日から仕事という人も少なくありません。
そんななかで大晦日の花火はスロヴァキアの人にとって特別な存在です。スーパーに花火の出店が出ると今年も終わりだなと感じます。
コロナのからみで「花火は禁止」と告知され、ブラチスラヴァ市の主催する花火大会は早々と中止が決まっているにもかかわらず、個人であげる分にはかまわないはずだとばかりに、花火が並んでいます。
50ユーロ以上する高価な打ち上げ花火もあり、こうしたものはなかなかの大輪を夜空に咲かせます。普段の暮らしぶりは質素なのに、大晦日の花火だけは惜しげもなくお金を使うのです。それでいて30分ほど花火が炸裂したあと、街を包む静寂がいちばん大晦日らしく思えます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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