【スロヴァキア】春の訪れ
2023年3月13日
日本の感覚だと季節はじわじわ変わり、気づくと春になっていたとか、そういう感覚があるのではないかと思います。
でも、欧州には「今日から春だ」と思う日があります。移り住む前、やりとりをしている現地の人にそう言われてもピンとこなかったのですが、いまなら同じように言ってしまいそうです。
その日は本当に突然やってきます。わが家の庭を代々、ねぐらにしているクロウタドリの「黒ちゃん」を前にご紹介しましたが、冬のあいだの汚れを落とすかのように、ゆっくり肩まで長風呂につかっているかと思ったら、庭の一角でスノードロップの花が一斉に咲いていたりするのです。
そればかりではなく、あまり出歩く人がいなかった家の回りの道を行き交う人も増えます。寒いから部屋に閉じこもっていた人が陽気に誘われ、表に出てくるのだからまさに「啓蟄」だと感じていたら、今年は3月5日が相当するというのですから言葉というのはおもしろいものがあります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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童話の「森は生きている」みたいに、スノードロップが一斉に咲けば、冬から春になるのですね!
それは、まるで冬の魔法が溶けたように、春の精がやってきたのでしょう!
欧州には、きっと妖精が住み、春に魔法で変えていくのかも知れませんね。
森には木の精霊が住んでいることでしょう!
なんか、素敵な光景ですね。
魔法の溶けた街には人はいつの間にか導かれ、歩いたり、鳥達は身体を清めたり。
日本とは違う春、またどちらも春はいいものですね。
杏 | 2023年3月13日 08:30
物語の世界も実話にもとづくことが多いのでしょうね。春の匂いが好きです。
増田 幸弘から杏への返信 | 2023年3月13日 23:26