【スロヴァキア】里芋の謎
2023年4月24日
里芋が売られているのを最初に見たのは、有機野菜を売るモールの八百屋さんでした。
この八百屋さんで売られる里芋のスロヴァキア名を日本語に直訳すると「江戸の根」。なんだよそれはと思い、お店の人に確認しても、やっぱり「これは江戸の根だ」と言います。こういうとき、言葉というものはおもしろいものだと感じます。
その八百屋さんは店じまいしてしまったのですが、アジア系のお店にいくと普通に入手できるようになりました。ずっとタイあたりから来ているのだろうと思っていたのですが、最近、シールが貼られているものがあり、エクアドル産もあるのを知りました。懐かしい日本の味は中南米から来ていたわけです。
そして、「江戸の根」というそれっぽい名ではなく、単に「タロ」、つまりタロイモと表記されています。私たちが里芋と認識しているものはタロイモで、正確には里芋はタロイモの一種であり、和風に料理すると同じ味になるのです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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