【スロヴァキア】ベツレヘムの飾り
2024年1月 1日
スロヴァキアは人口のおよそ60%がカトリック信者であるのに対し、チェコでは60%が無宗教で、カトリックは25%程度になります。
この対比は日本ではなにかと同一視されがちなスロヴァキアとチェコという国の大きなちがいになっています。ただ信者が少ないなかでも、クリスマスに対する熱意のようなものは共通するものがあります。
代表的なのがイエス降誕の舞台となった厩を再現で、一般に「ベツレヘム」と呼ばれています。実際の動物を連れてくるなど、なかなか本格的なのですが、パン屋さんにはパンを厩に見立てた飾りがありました。
チェコもスロヴァキアもクリスマスは家族だけで過ごすのが一般的で、その様子は「家族密教」とでもいうべきものがあります。
そんな家族への強い思いが、「ベツレヘム」には込められているのではないかなと感じています。「自分はどこからきたのか」は、なにより根源的で、神秘的な問いですから。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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