初優勝、それは本人はもとよりそれを支え続けてきた家族やスタッフにとっても感慨深いものだ。
ウィニングパットを決めた瞬間、その思いが涙となり溢れ出た。AbemaTVツアー太平洋クラブチャレンジトーナメント。プロ19年目39歳の白佳和がツアー初優勝を飾った。
今までレギュラーツアーを含め、多くの優勝争いを演じながら、いつも2位に甘んじシルバーコレクターとも言われた。私の感覚では「あれ?白ってチャレンジとか優勝してなかったっけ?」という感じだが意外と勝っていなかったのだ。
白倉と並び首位タイでスタートした白佳和。途中大岩龍一に首位を譲るも15、16番連続バーディーで2打差単独首位に。「今日は弱気にならない様にプレーしました。強い気持ちで攻めた」という。「振り切る、ショートしない、ピンを狙う」それがずっとできていたが、「18番では体が固まってしまいました。何をすればいいのか分からなくなった」というティーショット。「今思えば3番ウッドで打っていればパーは取れたはずなんですが…」。手にしたのはドライバー。左に曲げてラフへ入れボギー首位タイ10アンダー。2打差を追う大岩龍一がバーディーを決め10アンダー首位タイフィニッシュで並ぶ。勝敗はプレーオフへ。
1ホール目はお互いパーで決着が着かず2ホール目へ突入。2ホール目大岩の2打目がグリーンをオーバーし左奥のラフへ。難しいアプローチから寄せきれずボギー。白がパーパットを沈め勝敗が決まった。
強い気持ちで挑んだ最終日だったが、心のどこかで「また負けるのか?」という不安もよぎったという。2000年にプロ入り、2005年賞金シードを獲得。しかし2014年シード陥落、チャレンジツアーを転戦するも結果が出ない。近年は故障などもありチャレンジにも出場できていなかった。転機となったのは2週前のHEIWA・PGMチャレンジ。優勝こそ逃したものの2位タイで終えており良い流れは続いていた。昨日は「やっぱり優勝したいですね。僕はレギュラーでもチャレンジでも一度も優勝がないので、とにかく何でもいいので勝ちたいです」と言っていた白。チャレンジとはいえ念願の初優勝を果たした今、その先はレギュラーツアー優勝を目指す。
ギャラリーにとって強い選手や若手が多くの優勝争いを演じ、勝利を手にする所も見ごたえはあるが、未勝利のベテランが苦労の末「初優勝」を飾るのも、また感動ものだ。プロゴルファーにとって初優勝は1つの目標。「何とか勝ててよかったです」と言っていた白だが、この満足感から1勝で終わってしまうのか?これを機会にレギュラーシードに返り咲き“本家”で優勝できるのか?そこに選手それぞれのドラマがあり面白い。正に本人の気の持ち方次第なのだろう。
今大会、一番大会を盛上げたのは大岩龍一だ。今回は主催者推薦でツアー初出場、事実上のデビュー戦だ。1番でいきなりイーグルを決めガッツポーズ。単独首位に。「これで“今日は自分の日だ”と思ったんですけどね」。最後まで優勝争いを演じ、最後はプレーオフに持ち込みギャラリーを沸かせた。物怖じしないプレーにタイガーウッズばりの派手なガッツポーズ、180cmの体格、21歳という若さ。優勝した白曰く「彼は凄い選手になると思います」。また一人勢いのある若手が出てきた。
念願の初優勝が懸かったベテラン白と初出場のルーキー大岩の対決。このドラマにギャラリーは酔いしれた。
本大会は昨年まで10月開催だったが、今年から5月最終週に移動。秋から初夏に変わることで“太陽の向き高さ”とかが微妙に違う。同じ場所同じ時間帯でも微妙に写りが変わるのだ。それによりいつもの撮影ホールを変えたりもするが、、、。
そんなことより何と言っても5月末になったことにより熊谷ブランドかき氷“雪くま”のシーズン到来か。熊谷市のHPで確認すると、「“雪くま”始まってます」。昨年まで10月だったのでほぼ全店終了、1店でしか食べられなかった。プロアマ大会(月)の翌日火曜日は練習ラウンドなので私の仕事はお休み。ということで“雪くま”巡りに出かけた。昨年唯一食べられたのが「そば処木村屋」だったが、今回は他のお店もやっているみたいなので4件ほど“ハシゴ”した。
途中、妻沼聖天山の名物“聖天寿し”を買いに老舗3店を回ったが既に「売り切れました」。いつもお昼には売り切れてしまうみたいだ。でも、どうしても食べたい!(昨年も売り切れでした)という方のために本家ではないが、道の駅妻沼で売られている“吟ぎん寿し”というのがある。大きく長いお稲荷さんと巻き寿司はほぼ聖天寿しと同じ。ですが、こちらのほうが巻き寿司の具がちょっぴり豪華。なんでも日本初の女医「荻野吟子」縁の品なのだとか。
今回も僅か1日ですが熊谷を堪能しました。熊谷は意外と観光資源、名物が多いのでまた来年訪れることがあればもっと深堀したいと思います。
2019年06月25日